みなさん、国立科学博物館をご存知でしょうか?
国立科学博物館といえば、東京の台東区、上野公園にある「かはく」の愛称で有名な博物館です。恐竜や古代生物、昆虫や魚類、動物など自然科学や、人類の科学技術の歩みを学べる博物館として、東京都民はもちろんのこと、全国各地、海外の観光客からも親しまれています。
かくいう僕は、幼い頃から恐竜や昆虫など、自然が大好きな子供だったので、幼い頃に両親に連れていってもらって以来、事あるごとにかはくに足を運んでいました。
ギャンブル漫画で有名な『カイジ』のスピンオフ『一日外出録 ハンチョウ』で「圧倒的博物館」として紹介されたことでも話題になったり、
最近では「あつ森」こと『あつまれ どうぶつの森』が大ブームですが、
あつ森に登場する博物館がかはくをモデルにしているのではと言われていたり、話題には事欠かない、見応え抜群な博物館になっています。
【インタビュー】「あつ森」博物館は恐竜の最新学説に則った展示をしている? かはくの研究員に聞いてみたhttps://t.co/HoyoSd9UUc
国立科学博物館に勤める研究者によると、どうぶつの森の博物館館長・フータは約60人分働いていることになり過労死レベルだという。#あつまれどうぶつ森 #ACNH pic.twitter.com/kKwbew2LzY
— エキサイトニュース (@ExciteJapan) May 16, 2020
そんなかはくですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月12日から臨時休館が続いていました……ですが、晴れて6/1から入館を予約制として再開が決まりました!
ご予約はこちらから。
専用のサイトで予約状況を確認し、自身のメールアドレスと行きたい日にちと時間をを入力すれば予約完了。あとは決めた日時に行けばオッケー!
という訳で、足を運んでみましたので、個人的に感じる見どころを紹介していきたいと思います!
上野駅から「かはく」まで
JR上野駅の、公園改札口を降りると、すぐ目の前に上野公園の入り口があります。
公園改札口は最近改装になったようで、上野公園側から見て若干左側に移動しました。子供の頃からかはくに行く際は必ず通る改札口だったので、綺麗になったとはいえ、移動になってしまい寂しく思いました。
その後東京文化会館の右側を真っ直ぐ歩いていきます。
すると案内版がある交差路に出るので、右側に曲がって真っ直ぐ進みます。
かはくに到着!昼下がりの青空に、かはくの歴史ある建物が映えますね。
緊急事態宣言明けということで、出歩く人も増えたのか、散歩する親子や高齢者の方々がちらほら見えました。しかし例年と比べると格段に人が少ない印象を受けました。
入場、いざ日本館へ
入り口にはフェイスガード付けた係員の方がいるので、予約のメールを見せたあと、検温を受けて問題ないことを確認いただき、入場。
チケットは事前にネットで購入もできますが、当日入場前に購入することも可能です。
ここからは個人的に見どころと思う展示を紹介していけたらと思います。
まずは日本列島の生い立ちや自然の成り立ちを特集している「日本館」から。
三階の北側入り口まで登ると、出迎えてくれるのは、かはく名物フタバスズキリュウ! 泳ぐように展示されている様子がインパクト抜群。全身骨格標本の下には、発掘された化石のレプリカも展示されています。
恐竜とは別の、どちらかというとトカゲやヘビに近い爬虫類に分類される首長竜で、1968年、福島県いわき市にある双葉層群という地層から当時高校生だった鈴木直さんが発見したことで有名になりました。
発見されてから38年後、研究が進み新種である事が分かり、晴れて「フタバサウルス・スズキイ」という学名が付けられました。
続いてはあつ森でみんなが必死こいて釣った「幻の魚」……イトウです。
北海道に生息する日本最大の淡水魚と言われ、全長は1.5メートルにもなるとか。現在は環境悪化や開発の影響などで個体数を減らし、絶滅危惧種として環境省のレッドデータブックに記載されているそうです。
同じく「あつ森」で出現する巨大な蛾、ヨナグニサンです。日本最大の蛾として知られ、背中の派手な模様が特徴的で、なんとゴジラに出てくる怪獣モスラのモデルになったとも言われています。
しかし、繭から成虫に羽化した後は、口が退化しているため栄養分が摂取できず、一か月かそこらで死んでしまうようです……美しくも儚い生涯ですね。
かはくには、触れて体験できるような展示物がたくさんあるのですが、コロナウイルスの感染予防のため、ほとんどが触れないようになっていました。展示物を鑑賞するだけでなく、触れて体験できる「遊べる博物館」としての側面がかはくの醍醐味でもあるので、状況が改善したら改めて訪れたいと思いました。
他にも見どころは沢山あるのですが、次は地球館を紹介します!
地球館へ 「あつ森」でもお馴染み展示品を紹介!
地球館一階の見どころと言えば、地球史ナビゲーター!
中心に展示してあるアロサウルスの骨格を中心に、周囲にスクリーン映像が流れ、化石などの標本がぐるりと展示してある様はまさに圧巻。地球が誕生してから人類が生まれ、現代に至るまでまでの流れを分かり易く学ぶことができます。
地球館地下一階にはお待ちかねの恐竜コーナー!
待ち伏せ体制のティラノサウルスとトリケラトプスが対峙する状態での展示はインパクト抜群。
本来であれば階段でもう一段上に上がれるのですが、立ち入り禁止になっていました。
普段はアパトサウルスの顔をすぐ側で観られる展示になっているので、残念です。
ディノニクスが七面鳥の丸焼きみたいになっていました!普段はボタンを押して骨格を回転できるようになっていて、色々な角度から観察できるようになっているのですが、感染防止のため触れないのでこのままに……せめてこれはどうにかしてほしいw
お次は地球館B2Fの展示を、一部ピックアップして紹介していきます。
最初に紹介するのは、中生代白亜紀後期の海に生息したアーケロン。恐竜と同じ時代に生息した巨大なウミガメですが、こんなにデカイ亀が海を悠々と泳いでいたと思うと、めちゃくちゃワクワクしませんか……?
大きな帆がめちゃくちゃかっこいいディメトロドン。恐竜にも見えますが、哺乳類の先祖となった単弓類に属する生き物で、ペルム紀に生息していました。大きな帆には血管が通っており、体温調節に使われていたとか求愛行動に使われていたとか様々な説が唱えられています。
生物の進化の歴史を語る上で、実はかなり重要なポジションにいるユーステノプテロン。肺呼吸をしていたと考えられ、後の両生類につながった魚類と言われています。
ダンクレオステウス!古生代のデボン紀に生息した魚類で、この鋭い牙と顎で、デボン紀当時の海における生態系の頂点に立っていたようです。体は軟骨だったため化石として残っていないのですが、逆に頭だけ化石として残っているのが、存在感を主張しているようで大好きな生物です。
二本の角がめちゃくちゃかっこいいアルシノイテリウム。見た目はサイに似ていますが、実際はゾウやジュゴンの近縁にあたる新生代に生きた哺乳類です。現在放送中の『仮面ライダーゼロワン』に登場する仮面ライダーサウザーは、このアルシノイテリウムをモチーフしたアイテムを使い変身しています。
他にもお見せしたい展示やお気に入りの標本はまだまだたくさんあるのですが、とりあえずこの辺りで…!「あつ森」にハマったこともあり、「これあつ森にも出てたやつじゃん!」普段よりも展示に関心をもって楽しめた気がしました。
特別展 時展覧会2020
特別展で「時展覧会2020」が開催していました。
古いものから最新のものまで、多くの時計が展示してありました。
国産初の腕時計、ローレル。
最初の腕時計と現在の腕時計、基本的な形はほとんど変わっていないのがすごいですよね。
時計にはそんなに詳しくないのですが、ウン十万もする時計がいくつも飾ってあって眼福でした。いつかビッグになれたら涼しい顔でこの辺の時計を付けてブイブイいわしてやりたいものです。
ミュージアムショップでお土産を買ってみた
かはくの見どころと言えば、ミュージアムショップも欠かせない場所のひとつ!
ということで色々買ってみました。
・大人のための恐竜教室
・琥珀の缶詰
・科博所蔵品再現モデル ティラノサウルス
・日本館 クロッキーノート
・地球館 ふせん
ミュージアムショップは、混雑時には入場制限をかけるとアナウンスがあったのですが、特に制限をかける様子もなく、品物も普段通りの様子でした。こういう時期なのでかはくにお金を落としたい……!
『大人のための恐竜教室』は、国立科学博物館で恐竜の研究に携わる真鍋真先生が、対談形式で恐竜について分かり易く解説してくれている本です。帰宅後に読んでみたのですが、ありがちな疑問や勘違いしがちな部分を丁寧に説明してくれて、改めて恐竜を学び直してみたい人にぴったりな本でした。
クロッキーノートとふせんは、地球館と日本館の展示物をポップな文具にアレンジした感じが好みでした。普段使いにも良さそう。
琥珀の缶詰は、中に岩手県久慈産の天然土砂が入っているらしく、掘り出すと琥珀が採取できるようです。虫入り琥珀が入っていたりなんかしたら、ジュラシックパークっぽくて夢が膨らみますね!
楽天でも買えるようですね!あとで試してレビューしてみたいと思います。
まとめ 今の時期こそ「かはく」に行こう!
以上、再開した国立科学博物館に行ってみた感想でした。
一部、タッチパネル式の展示物や立ち入り禁止になっていた場所もありましたが、ほとんどの展示が変わりなく鑑賞できたという印象でした。入場が予約制になっており時間ごとに定員が決められていた分、写真撮影などがし易く、むしろゆったりした気分で鑑賞を楽しめました。
コロナウイルスの影響で、まだまだ積極的な外出には躊躇いを感じる時期かと思います……しかし、こんな時こそ気分転換に博物館に行ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
僕が博物館に行くのが好きな理由は、地球と生命の歴史に比べれば、自分の悩みなんかちっぽけだなと思えるからです。細かい悩みや仕事の疲れも、超デカイ恐竜やクジラの骨格を前にしたらほんの些細なことに思えてきます。
家にこもり切りで、テレビやネットからはネガティブなニュースばかり流れてくる……この時期にこそ、国立科学博物館が、きっとあなたにロマンと希望をくれるはずです。
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