かつて恐竜キッズだった大人たちへ【DinoScience 恐竜科学博】行ってみた

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恐竜

DinoScience 恐竜科学博に行ってきました!!

「DinoScience 恐竜科学博」 // WORK // 株式会社フロンテッジ
ソニーグループには「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というパーパスがあります。事業内容の異なる9社に加え、協力社も入れると全16社のソニーグループが、パーパスでつながることで実現した“新しい恐竜展”をご紹介します。

パシフィコ横浜(横浜みなとみらい)の1階にある展示ホールAにて、2021年7月17日(土)から同年9月12日(日)まで開催中の「DinoScience 恐竜科学博」

コロナウイルスの影響で色々なイベントが開催中止を余儀なくされる中、個人的にこの夏、一番楽しみにしていたイベントでした。

恐竜科学博の特徴として、白亜紀後期の北アメリカ西部に存在した大陸「ララミディア」の豊かな生態系に焦点を当てた展示となっています。ティラノサウルスやトリケラトプスを始めとしたメジャーな恐竜から、最近発見されたばかりの新種の恐竜などを含めた、まさに「恐竜王国」だったララミディア大陸。

結論から言うと、かつて恐竜キッズだった僕の血を再び賑わせるような、最高の展示会でした!「ディノサイエンス」という謳い文句に偽り無く、子供はもちろん、大人が学問として改めて恐竜を科学的に学ぶ機会として、知的好奇心をくすぐられる恐竜博でした。

さっそく、個人的に印象に残った展示を紹介していきます!

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①ゴルゴサウルス「ルース」

入場して早速お出迎えしてくれるのが、ゴルゴサウルスの「ルース」。

ティラノサウルスと近縁の恐竜で、より細身な頭骨とスマートな体躯が大きな特徴です。今まで発見されたゴルゴサウルスの中でも新種と見られており、「ルース」と愛称が付けられたこの個体は、骨折や骨腫瘍など多くの病変が見られていて、恐竜時代の壮絶な生き様を現代に物語ってくれる貴重な標本!

実際にどの部位が病気や骨折になっているのか窓枠から覗いて観察できるようになっていた展示方法が印象的でした。

実は手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』にも登場してたりする恐竜だったりします。

②ティラノサウルス「タフツ・ラブ」

ゴルゴサウルスの傍で眼を惹くのが、かの有名なティラノサウルス・レックスの頭骨!

発見者の名前を取って「タフツ・ラブ」と呼ばれる個体の頭骨が展示しており、近縁のゴルゴサウルスやタルボサウルスに比べると後頭部がより肥大化しているのが一目で分かります。

ティラノサウルスの脳は「嗅球」というにおいを司る部分が非常に発達しており、さらに顎と首の筋肉が極端に発達していた事から、そのため後頭部が異様な具合に発達しております。おまけに頭骨が多くの骨が組み合わさった分割構造となっており、効率よく衝撃を吸収できる仕組みになっているので、最大で6トンもの圧力を発揮できたのだとか……

以前は腐った肉を食べるスカベンジャーだったという説もありましたが、これを一目見るだけでも、ティラノサウルスは獰猛なハンターで、白亜紀の頂点捕食者として君臨していた理由が伺えます。

③赤ちゃんトリケラの冒険

今作の目玉であるトリケラトプス「レイン」の復元から逆算して再現された幼体の骨格が、世界ではじめて公開されました!

好奇心旺盛に翼竜を追いかける姿、危うく古代ワニに襲われそうになる姿……愛らしいトリケラトプスの成長物語を追いながらで、白亜紀後期の生態を追体験することができる展示となっています。

④ケツァルコアトルス

6600万年の時を超え、当時の北アメリカ大陸の空を支配していた地球史上最大の飛翔動物ケツァルコアトルスが、日本に到来!

図鑑や映像などで知ってはいたけれど、実際に骨格を間近で見るのは初めての体験でした。この高さから見下ろされると、自分がいかにちっぽけな生き物なのかと言うことを実感します。これを発見した人たちが「ケツァルコアトル(南米の翼を持った蛇の神)」の名を付けた理由が一発で理解できました。

現代でいうキリンほどの体高があり、翼を広げるとなんと12メートル以上!この大きさなので、実際は飛べなかったのでは?と色々な説が取り沙汰されましたが、実際は上昇気流などの助けを借りることなく、自力で離陸することが可能で、かつ航空力学の面から見ても、揚力を生みやすい作りだったり骨の内部が空洞で軽量化されてたりと、飛行 に適した骨格ということがわかっています。

未だこの大きさを超える飛翔動物は、地球の歴史の中で出てきていません。こいつがウヨウヨ飛んでた白亜紀後期の空を想像するだけで、ブルっと鳥肌が立ちますね……

⑤モササウルス

映画『ジュラシック・ワールド』にて、ティラノサウルスなどに引けを取らない人気を博した海棲爬虫類モササウルスが登場!白亜紀後期の海における頂点捕食者であり、分類的にはオオトカゲやヘビなどに近い生き物で、実は恐竜とは大きくかけ離れています。

全長17メートルもの大きさを誇る本骨格はモササウルス属の中でも最大級、かつ新種と考えられており、全身の大部分が保存された極めて良好な状態で発掘されています。空は翼竜、陸には恐竜、海には海竜。そりゃ白亜紀に我ら哺乳類の居場所はないな……と改めて実感させられます。

⑥デンヴァーサウルス&エドモントサウルス

白亜紀後期に生息していた鎧竜デンヴァーサウルスとカモノハシ竜のエドモントサウルスが並んだ展示です。実際に似た食生、似た生息区域なら、お互いの脅威から身を守るために行動を共にしたこともあったんじゃないか?と同時に展示されている二体の草食恐竜。

エドモントサウルスは単独で化石が産出されるよりかは、大量の化石が集団になった「ボーンベッド」と呼ばれる状態で発見されることが多い恐竜で、常に群れを作る習性があったと考えられています。

デンヴァーサウルスはノドサウルス科の鎧竜で、全身を「皮骨」と呼ばれる鎧で覆われた恐竜です。「タンク」の愛称で呼ばれており、同種の化石としては最も完全な骨格として発見されています。

⑦ダコタラプトルVSストルティオミムス

ダコタラプトルストルティオミムス。かたや敏捷な捕食者、かたやダチョウに似たランナーと、お互いに鳥類を彷彿とさせる体型をしながら全く異なった方向に進化した二者を「追う、追われる者」として比較できるような展示となっています。

ダコタラプトルは映画『ジュラシック・パーク』で有名なヴェロキラプトルと同じドロマエオサウルス科に属する肉食恐竜です。

2015年に発見されたばかりの新種で、同じ種の中でもかなり大型の恐竜です。後ろ足にはドロマエオサウルス科の恐竜の特徴である鋭い鍵爪が生えており、恐ろしい凶器となっていたと推測されています。前足には翼が生えていたような痕跡が認められており、鳥に近い恐竜だったことも分かってます。

ストルティオミムスは外見の通り「ダチョウ恐竜」と呼ばれている恐竜です。

歯の無い顎や長い手足、大きな目が特徴の草食恐竜で、全身の骨格が軽量化されていたことから、非常に速いスピードで走ることが出来たと考えられています。

⑧トリケラトプス・ホリドゥス「レイン」

恐竜科学博の目玉である展示のひとつがこのトリケラトプス・ホリドゥス。通称「レイン」。通常、長い年月を経て埋もれていた化石は断片的にしか見つからないことがほとんどですが、このレインに関しては、なんと全身のおよそ八割以上が残った保存状態で発見されており「奇跡の化石」と呼ばれています。

掘り出された化石は非常にもろく、かつ岩石のように重たく持ち運びが厳しい為、博物館などでは軽量な材質で複製した「レプリカ」の状態で展示されることがほとんどです。しかし恐竜科学博の「レイン」に関しては、所蔵元であるヒューストン自然科学博物館の全面協力の元、発掘された実物化石がほぼそのまま組み上げられ展示してあるのです!他の骨格とは違い、金属製のフレームでガチガチに固められている様子から、確かにこれが実物の化石なのだという部分がうかがえます。

おまけに普通では化石に残りづらい皮膚の痕までもが発見されていて、部位によってウロコの大小が違っていたり、おまけに皮膚の一部にはトゲのような毛が生えていたような痕跡までもが認められています。

長い年月の間、地中に埋まっていた化石が掘り出され、多くの人の手により復元され、海を渡った先の横浜で、ようやく僕らの前に現れる……まさに6600万年をかけた途方もない時間をかけて僕らの目の前で起こった「奇跡」と言っても過言ではない化石標本です。

⑨ティラノサウルス・レックス「スタン」

中生代白亜紀後期に生息した、地球史上最大の頂点捕食者、その名はティラノサウルス・レックス

スタン」と呼び名が付けられたこの骨格は、今まで発見されている中では5番目に完全なティラノサウルスで、全身の7割近くの骨が発見されています。最近、オリジナルの化石がオークションにかけられ、なんと日本円にして約33億円という超高額で落札されたというニュースが話題にもなりました。

同じ北アメリカに生息した肉食恐竜と草食恐竜同士、宿敵として睨み合う構図での展示がされています。実際に両者が争っていたことを示す化石も発見されており、ティラノサウルスの噛み痕が残ったトリケラトプスの骨が見つかったり、逆にトリケラトプスの角が刺さったティラノサウルスの骨が見つかっていたり……まさに食うか食われるか。当時の白亜紀の壮絶さが容易に想像できます。

つい最近まで、ティラノサウルスは走ることが出来なかったとか、自分から狩りをすることが無かっただとか色々な説が飛び交っていましたが、昨今の研究により、ティラノサウルスはやはり積極的に狩りをし獲物を狙う、白亜紀における頂点捕食者であったことが徐々にわかってきました。その説を反映したような躍動感あるアクティブなポージングが印象的でした。

⑩もちろん、お土産や物販も充実!

見終わった後のミュージアムショップも非常に充実!

自分は公式図録はもちろんスヌーピーで有名な『ピーナッツ』とコラボしたアパレルや、バンダイオリジナルの恐竜骨格プラモデル、またトリケラトプスのぬいぐるみなどを買いました。周囲のキッズを差し置いて大人の財力で爆買いしてたら、気がついたら総額20000円越え……後悔はしてない。

公式通販もやっているので、遠方にお住まいの方にもオススメです!

公式通販サイトはこちらから

フードも非常に充実しています!恐竜好きで知られる、日向坂46の小坂菜緒さんとのコラボメニューなど、かわいい恐竜フードが沢山あり、目移りしてしまいます。見終わった後、ちょうどお腹が空いているタイミングにピッタリですね。

総評:「ディノサイエンス」の名に相応しい恐竜展!

トリケラトプス「レイン」を始めとした貴重な標本の数々。SONYが誇るプロジェクションマッピングや照明から音響などの最新技術により蘇った白亜紀後期のララミディア大陸、ポージングの細部までこだわった展骨格展示……紹介した展示は、実はほんの一部です。

撮影禁止だった白亜紀体験シアターは、例えるなら4DXの映画を見ているかのように、視覚、触覚、聴覚など五感で白亜紀の地球を体験できて、まさにSONYの最新技術により恐竜時代にタイムスリップした錯覚すら覚える迫力でした。

*公式PVにて映像の一部を見ることができます。

Sony presents DinoScience 恐竜科学博

なにより、過去に存在した生物を学問として学ぶ「ディノサイエンス」の名に相応しく、子供は元より、大人の知的好奇心を掻き立てられる展覧会でした!

県をまたぐ移動の自粛が求められている今。気軽に行きましょう!と言いづらいご時世ですが、過去の地球に思いを馳せることで、現代にもきっと、見えてくるものがあるはずです。かつて、恐竜少年、少女だった大人たち。そしてこれから未来を作る恐竜キッズたち。ひとりでも多くの人に見て頂きたい展覧会でした。

オンラインツアーなども開催しているので、ぜひ公式HPをチェックしてみてください!

「DinoScience 恐竜科学博」 // WORK // 株式会社フロンテッジ
ソニーグループには「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というパーパスがあります。事業内容の異なる9社に加え、協力社も入れると全16社のソニーグループが、パーパスでつながることで実現した“新しい恐竜展”をご紹介します。

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